現役ロシア語講師によるロシア語勉強法

~ロシア語ガチ勢のためのブログ~

外国語の習得方法について (文法の大事)

当記事を覗いていただき、ありがとうございます。

中島です。

 

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前回の記事では、効率的な語学学習の順位について説明いたしま文法習得をきっちりと真面目に行うことを優先順位とし、そして①読解能力⇒②聴取能力、③作文能力⇒④発話(会話)能力 の習得順位を意識して勉強するというものです。本記事よりその5項目を項目ごとに説明していきたいと思います。

 

文法習得の絶対的な大事。文法学習はすべての礎石。

 

文法知識の習得が曖昧なまま、外国語の会話が流暢になることは絶対にありえません。例えば駅前留学の英会話授業で、ネイティブの教師に「家が塗装されている最中で、臭いがすごい」というような内容を伝えたいとき、

Our house is painted.

と発言したとし、その教師が

Our house is being painted.

だよ、と仮に訂正してくれたとしたら、そのときは勉強になった気になるかもしれません(※ただし、この構文は口語ではあまり使わないそうです)。しかし、日頃から文法を意識していない学習者の場合、なぜ being を付加しなければならないのかというところまでを文法書などを読んで追究することはしないでしょう。

 

こうした”穴の開いたバケツ”のような勉強をしている人は、語学学習において成長は期待できません。なぜなら、この人は being の使い方を知らないままその場しのぎの勉強をしているので、 改心しない限り、この単語を自分から使うことは絶対にないでしょうし、そもそも英語の受動態には時制の厳然たる区分けがあることさえも知らないまま、駅前留学に通い続けることになるからです。

 

確かに上記の例のような問題は、見る人によっては、理屈っぽくて細かすぎる内容に思えるかもしれません。ですが、語学の修行は年数を重ねるにつれ、より複雑な内容の読解力と会話が求められていくものですので、いずれはこうした壁に必ずぶつかります。

 

また、文法知識の欠如は、作文能力の向上をも阻害してしまいます。詳述は次回以降に回しますが、英語の簡単な挨拶のフレーズや例文をやみくもに沢山覚えても、例文の土台となっている文法事項を正しく把握しない限り、それら例文を応用して、自分の意思を英語でアウトプットすることはいつまでたってもできません。 

 

文法は公式。公式を知らないと応用力は培えない。

 

上記のbeing関連について、その背後にある「be動詞 + being + 過去分詞」という文法事項を理解しなければ、例えば、「私たちの朝食は調理されている最中だ」という似たような文を英語に直すことはできないでしょう。

 

文法は数学や物理でいうところの公式のようなものです。

円周率や球の体積の求め方の公式を覚えていない人は、どんなに長い時間頭をひねくり返しても半径3cmの球の体積を導出することは不可能です。このことは、誰もが知っている事実でしょう。

 

ですが、こと語学学習ともなると、この礎石となる文法=公式を理解し覚えることを面倒がって蔑ろにする人が多いという印象を受けます。

 

語学は、決して才能やフィーリングで上達するようなものではありません。勿論、簡単な挨拶や決まり文句で済むような日常会話レベルでは、文法や語法の深い知識を要求されないので、”何となく”フィーリングでネイティブスピーカーとの会話が成立してしまうかもしれません。

 

しかしながら、このような表層的な上達ではなく、より複雑なレベルまでの到達を目指すのであれば、ある程度の文法習得が必須となります。従って、英語であれ、ロシア語や他の言語であれ、まずは易しい文法書を最初から読み始めるという文法学習から入ることを強くお勧めします。

 

次回は、読解能力と聴取能力について説明したいと思います。ありがとうございました!

 

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