ロシア憲法裁判所は、汚職の容疑者が不正に取得した財産を、その証拠がなくても容疑者の親族や知人から没収することができると規定した法律を「合憲」と判断しました。ベドモスチ紙が伝えています。
RTより
焦点となった事件は、2017年の元陸軍大佐ザハルチェンコ容疑者にからむ汚職事件で、モスクワの裁判所が同年、同氏とその親族、友人らから合計で90億ルーブル相当の財産を差し押さえました。
裁判所は具体的な証拠を見つけることはできませんでしたが、ザハルチェンコ氏とその親族が申告している収入分だけでは、90億ルーブル相当の車や不動産は購入できないとし、処分を決定しました。
ベドモスチ紙より
容疑者側は「証拠がない」として、同処分を下す根拠となった「国家公務員支出管理法」が憲法に違反していると訴えましたが、憲法裁判所は同法を合憲と判断しました。
プーチン大統領は政権内の汚職に神経を尖らせており、先日開催された省庁職員向けの演説で、「汚職に対する予防は常に打っておかなければならない。汚職撲滅運動は単なる見せかけのショーではない。」と本気の姿勢を見せました。