独仏を交えたロシア・ウクライナの和平協議を話し合う「ノルマンディー4者協議」を今月9日に控え、ウクライナ国内ではポロシェンコ前大統領、ティモシェンコ元首相ら3人の野党党首らが首都のマイダン広場でのデモに国民が参加するよう共同で呼びかけました。REN-TVが伝えています。
ウクライナ国内では新人で元俳優のゼレンスキー大統領がロシアとの交渉で不利に立たされているとの不満が根強く、野党が大統領への攻勢を強めています。
(ポロシェンコ前大統領:112.UAより)
野党党首らは、「国民は政権に対し国を守る決意を示さなければならない」との声明を発表し、ウクライナ政変(14年)の揺籃とされる「マイダン広場」に結集するよう呼びかけるとともに、政権に対しては「ロシアに対していかなる妥協もしてはならないし、訴訟も中断してはならない」と求めました。
4者協議は12月9日に行われる予定で、プーチン大統領とゼレンスキー大統領の初の対談になります。
ただ経験の豊富なプーチン氏側がゼレンズキー氏を煽っている節があり、今年大統領に就任した直後に、ロシアは親露派勢力が事実上占拠しているウクライナ東部の住民の一部にロシア国籍を付与しました。
この他、9月には露ウ間の捕虜交換で和平ムードをアピールしましたが、一方でその際にロシア側に引き渡された捕虜の中にはマレーシア航空機撃墜事件でロシア側に不利な重大な証拠を握っているとされるツェマフ容疑者が含まれていました。
ロシアは協議後も、影響力を握っているウクライナ東部に関する交渉で優位な位置を占められるよう模索すると思われます。