現役ロシア語講師によるロシア語勉強法

~ロシア語ガチ勢のためのブログ~

ロシア語動詞の不完了体と完了体に関する質問。明快かつ単純な回答

こんにちは。

 

よくロシア語で、どうしてここは「不完了体ではなく完了体が使われているのですか」という質問をいただきますが、あくまで総合的に言うと、ある動詞について「始まりの一点」と「終わりの一点」を特に強調したい、と話者が思ったときにその動詞を完了体にしているだけです。

 

逆に言えば、動作の終わり、または始まりの一点にメリハリがなく、ぼやけているニュアンスが不完了体になります。

 

文法の原則論として教科書で説明される完了体は

①一瞬の動作

②一回 の動作

 

対する不完了体は

①継続の動作

②反復 の動作というのはあくまでも原則論であり、

 

たとえ「反復」であったり「継続」の動作であったりしても、話者が動作の始まりや終わりのある1点を殊更に強調したい場合は、いくらでも完了体動詞になります。

 

例) Он здесь подождал нас два часа и отвёз на станцию.

彼はここで我々を2時間待ち、駅に連れて行った。

(※2時間継続的に待っていたが、最終的には待ち終わり、次の動作に移っているので、完了体подождатьが使われている。)

 

例) Максим упорно поддерживал меня. マクシムは根気よく私を支援した。

 

過去に支援が完了したことよりも、「根気よく」という副詞を使うことで、支援していた過程そのものに焦点を当てているため、不完了体を用いている。

 

言語はあくまでもそれを使う人の主観に大きく左右されるので、結果論になるケースも非常に多いです。

 

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