現役ロシア語講師によるロシア語勉強法

~ロシア語ガチ勢のためのブログ~

ロシア人、ウクライナ人のツイッター画像で見るロシア・ウクライナ情勢NO.1

こんにちは。

ロシアがウクライナに軍事侵攻して以降、私はロシア人やウクライナ人が「生の現場」の状況をツイッター上に画像付きで投稿していることに注目してきました。

 

勿論、日本のニュースでも日々戦争の視覚的な情報はテレビを通して確認することはできます。大まかな進捗情報は大衆のマスメディアに任せておくことにしましょう。

 

当ブログではロシア・ウクライナ情勢の渦中にいるウクライナ人や反プーチン、反戦を唱えているリベラル志向なロシア人の若者らによる「小さな声」を拾っていきたいと思います。

 

以下画像は、有名・無名を問わず、ロシア人・ウクライナ人の個人のツイッターのアカウントから拾ってきたものです。

 

画像の若いロシアの兵士の母親の声を拾っているツイートです。

 

この青年(契約軍人)は、4月18日に黒海で沈没したとされるロシアの巡洋艦「モスクワ」の乗組員だったと思われます。

 

沈没後、ロシア国防省は「乗組員は全員退避した」と報道しましたが、青年の母親は息子に関する情報が数日たっても上がってこないとし、「情報が全くない。病院を2件廻ったが、リストに載っていなかった、政府は口を閉ざしている」と怒っています。

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ツイート:「壁に描かれた過激活動、ということか?」

 

壁にはロシア語で「みんな、仲良く暮らそう!」と書いてあります。

これは皮肉を込めたツイートです。

 

現在、ロシアでは個人レベルであっても、公共の場で反戦メッセージを掲げたり、同様の発言を行ったりした場合は「ロシア軍の信用を毀損した」罪として一時拘束され、軽い違反であっても、高い罰金が課されます。

 

それはロシア人の平均的な月間給与の1/4とか、1/3などといわれています。

 

侵攻が始まって以降、取り締まりは日に日に強化されており、現在では「平和(МИР)」「友好(дружба)」という文字を掲げるだけでも「過激活動」として、簡単に拘束されてしまうケースが多発しています。

 

ロシア政府側としては、

①ウクライナは国の中央機関がナチ化(テロ化)している

②こういった傾向はウクライナ東部のロシア系住民の弾圧に繋がる

③だから、このウクライナに友好的な態度を示す国民は「過激な思考の持ち主」である

 

といったロジックを連日昼夜流し続け、戦争の正当性を国民に示すとともに、反対する勢力の芽を摘み取ろうとしています。

 

大変皮肉なことに、プーチン政権側自身が「平和のために」という言葉をあらゆるメディアで掲げています。

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ツイート:「 巡洋艦<モスクワ>の建設費用は6億ドル (490億ルーブル)。勿論この数字は馬鹿げている。だが、プーチンのヨットよりは安い。シェヘラザードは7億ドルする。」

 

プーチンが保有していると思われるヨット

 

随分と豪華な船です。沈没し、ロシア人の士気を挫いたとされる<モスクワ>よりも、まだプーチンの豪華ヨットの方が「無駄だ」ということでしょう。

 

今日は以上です。