ロシア下院国際問題委員会副理事のポクロンスカヤ氏は、インドで開催された新興経済5か国(BRICS)の人権問題に関する会議に出席し、欧米型の人権に関する価値観の見直しを提言しました。リア・ノヴォスチ社が伝えています。
ポクロンスカヤ氏は(旧)クリミア自治共和国の元検事総長ですが、2014年にクリミアがロシア連邦に編入されると、16年にロシア下院の国会議員になりました。
ロシア正教に忠実な保守派して知られています。同氏はリア・ノヴォスチ社のインタビューに応答、「現在、人権分野では西欧文明が300年前に築き上げた価値観が世界を支配している。だが、グローバルな現代社会では、人々はこの価値感に不満を感じている。」と主張、
一方で「ロシア、ブラジル、中国、インド、南アフリカは多様な文化や政治的価値観を有していて、古い欧州の経験を見直すことができる」とともに、BRICS諸国が時代が求める新たな人権の価値観を創造することができるとの見方を示しました。
ポクロンスカヤ氏はロシアの現政権に忠実と見られています。プーチン大統領は米国の一極主義に対抗する新たな対抗軸として、BRICS諸国の同盟強化を提唱する多極主義を目指していますが、こうした考えに歩調を合わせているものと思われます。
BRICS諸国の各国の内情は不安定で、インドや中国ではイスラム教徒や少数民族に対する弾圧、ロシアでは言論の自由の著しい後退が指摘されています。
