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ロシアニュース:リトアニア大統領「国際秩序の脅威の要因はロシアの行動」

リトアニアのナウセーダ大統領は、ロンドンで開催されたNATO首脳会談で演説し、加盟諸国に対して対ロシア共闘で一致するよう呼びかけました。インターファクス通信など複数のメディアが報じています。

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画像はovzorより

同氏は記者団に対し「数十年間にわたって国際秩序に脅威が生じた最大の原因はロシアの行動にある」と発言、「ロシアを”脅威”と位置付けなければ、NATOの組織が大きく変貌してしまうだろう」と警告しました。

 

そのうえで、「(世界には)テロ問題があり、中国の経済成長という事象もある、だが、ロシアはロシアで、ジョージアやモルドヴァ、ウクライナ国内においてどのような行動を取っているか、我々は見て見ぬふりをしてはならない」と述べました。

 

この3か国はいずれも旧ソ連諸国ですが、一般的に”GUAM諸国”とも呼ばれ、ロシアの影響力からの離脱を積極的に図っていると言われています。

 

ジョージアは08年のグルジア紛争後にロシアと断交、今年6月には首都で市民による反露デモが展開しました。モルドヴァは政治が不安定な状況にあり、親露派政党が国民の支持を取り付けられるよう、テレビでロシアの番組を流すなどの世論工作を行っています。

 

バルト三国もロシアの影響力の排除に取り組んでいて、ラトビアでは11月、私立学校でのロシア語教育の段階的廃止が決定しました。同国はバルト諸国の中で最大のロシア系民族を抱える国だけにロシア本国でも衝撃が走りました。

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(画像はコムソモリスカヤ・プラウダ紙より)

 

またエストニアのカリユライド大統領は9月、ポーランドで開催された第二次世界大戦開戦記念式典の場で「我が国はソビエトに自由を拘束され、経済発展が阻害され続けた」と主張しました。

 

ロシア・エストニア間では領土が未画定の状態が続いており、エストニア側には、「ロシアに領土の5%を奪われた」という強い歴史認識があるとされています。