当記事を覗いていただき、ありがとうございます。
中島です。
本日は、シリーズ化した世界情勢に関する一問一答形式のクイズを出したいと思います。公務員試験や就職試験・SPI等の時事問題へ向けた練習になるよう努力致します。
解答および解説はいつもの通り、各写真の下に記載します。当記事の情報は全て2018年10月時点のものですので、情勢変化にご注意ください。
(問題編)
(1).トランプ政権が登場してから北米自由貿易協定(NAFTA)で大きな変化があったが、次の選択肢のうち正しい変化の内容は何か?
(A). メキシコのNAFTAからの離脱
(B). 自動車の対米輸出の数量規制
(C). ブラジルの鉄鋼の対米輸出規制
(D). 農産物の対米輸出の完全停止
(トランプ大統領とメキシコのペニャニエト大統領: CNBCより)
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(解答・解説編)
(B) が正解。
米国はこの度、カナダとメキシコが米国に輸出する自動車の数量に年間の上限枠を設け、超えた場合には25%の関税を課すという条件を両国にのませました。
関税とは、外国から国内に商品が入ってくる時、輸入する側の国がその商品に課す手数料のことです。関税をかけると輸入品は高くなるので、同じ商品でも国内産の物の方が売れやすくなります。関税を課すことによって、国は国内産業を保護しようと努めます。
関税撤廃のための自由貿易協定だけに、今回米国がカナダとメキシコにのませた条件は管理貿易(国家が貿易に干渉してそれを統制・管理すること。)だとの批判があります。
●(C)について
北米自由貿易協定(NAFTA)の加盟国は米国、カナダ、メキシコだけであり、(C)のブラジルは入っていません。
ただし、米国は韓国やブラジルに個別的に鉄鋼の対米輸出規制をのませました。
(1問目終わり)
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(問題編)
(2). スペイン国内で州政府が同国からの独立を問う住民投票を実施し、独立を宣言したのは何州か。
(A). ラカイン州
(B). ケベック州
(C). バルセロナ州
(D). カタルーニャ州
(地中海に面するスペインの都市 ミハス: Tuk Tuk Spainより)
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(解答・解説編)
(D) が正解。
カタルーニャ州はスペインの東側、フランスおよびアンドラと国境を面する地域です(下地図、赤色の地域)。
(Googleの地図)
●独立宣言の経緯
カタルーニャ州政府は2017年10月にスペインからの独立を問う住民投票を実行しました(賛成が90%を占めましたが、投票率は約40%でした)。同月、プッチダモン州首相を中心とする州議会は独立を宣言しました。
もともと住民投票自体は憲法裁判所で差し止めが命じられていました。カタルーニャ州が独立を一方的に宣言すると、スペイン政府は同州に認めていた行政権や警察権の自治を停止し、プッチダモン首相の解任と州議会の解散を命じました。
●独立運動の原因
カタルーニャの州都バルセロナは世界的に有名な観光地でもあり、スペインの他の地域よりも収益力の高い地域です。スペインの中央政府への多額の納税に見合うような還元策が取られずに不満が高まっていました。
また、同地域ではカタルーニャ人という独自の文化を持つ民族が居住していますが、中央政府が民族保護を蔑ろにしていたことに対する反発もあると言われています。
●カタルーニャの現状
カタルーニャ州が今後も完全独立を目指すのであれば、同地域がEUから離脱することもありえるとして、多くの既存企業がリスク回避のため撤退を余儀なくされています。政治的なリスクが経済的なリスクに繋がるのを恐れているということでしょう。
(A)のラカイン州はミャンマーの州。イスラム教の少数民族ロヒンギャが居住しており、ミャンマーが国家ぐるみで迫害しているとして非難されています。
(B)のケベック州はカナダの州。フランス系カナダ人の多くが住む地域であり、過去に独立を問う住民投票が行われ、僅差で反対派が上回りました。
(C)のバルセロナは上記の通り、カタルーニャ州の州都。州名ではありません。
以上です。ありがとうございました!