モスクワの2つの空港で訪露したイスラエル国籍の男女約50人が税関で一時拘束されました。コメルサント紙などが伝えています。
イスラエルのメディアYnetによると、うち45人が税関の事務所内で指紋を採取されるなどして数時間を過ごしたのち、ロシア国内へ入国したとのことです。
一時拘束された人の中には、イッサカル氏を巡る裁判の判決を取材するために派遣されたYnetの特派員も含まれていました。
イスラエル国籍のイッサカル氏は今年、大麻を密輸しようとしていたとしてトランジット滞在中のモスクワの空港で7年半の禁固刑を宣告されました。
イッサカル氏の拘束を巡っては、ロシア・イスラエル間の政治的駆け引きが働いているとされています。
イスラエルは以前、ロシア国籍のブルコフ氏をハッキング容疑で拘束、ロシア側はブルコフ氏を、イスラエル側はイッサカル氏の解放を互いに要請していましたが、交渉は順調ではない状況が続いています。
ロシアではすでに、今回のイスラエル人の空港での拘束が、イスラエル側のロシア人ブルコフ氏の身柄引き渡し拒否に対する警告との声が挙がっています。
ロシアでは12月上旬に29人のイスラエル人が入国を拒否されました。また、両国間ではビザが免除されているのにもかかわらず、”書類不備”が原因で11人が国外退去を命じられました。