こんにちは。
ロシア語は義務教育ではないので、
勉強し始める人のほとんどは勤勉家です。
ですが、英語と違って、ロシア語を日常会話レベル程度でも話せない人はかなり多いです。
格変化や動詞の変化がごちゃごちゃと忙しいせいで、
なかなか話しにくいという難点もありますが、
根本的な原因はもっと他のところにあります。
多くのロシア語学習者の勉強スタイルを観察していると、
「ロシア語から日本語に直す」、という点にエネルギーが傾いています。
ロシア語を自分の口から出るようにするためには、当然ながら、
「日本語からロシア語に直す」という点に力点を置く必要があります。
なぜなら、日本人がロシア語を話そうとするとき、
脳内では、「日本語→ロシア語」という思考の流れができるからです。
つまり、トレーニングの仕方が真逆なのです。
英語やロシア語をはじめ、多くの語学書が、
外国語から日本語に訳す、という点に比重を置いています。
参考書もしかりです。
単語帳でも、見開きの左ページにはロシア語、右には日本語訳が書かれています。
何も意識せず、参考書通りの勉強をしていけば、
「ロシア語→日本語」という流れだけで勉強する根強い癖がついてしまいます。
これは割と語学の初学者に多い間違った考え方なのですが、
あるロシア語の単語を日本語に訳せたからと言って、その単語を覚えたということには絶対になりません。
例えば、привезтиという単語があって、
「乗り物で運んでくる」という意味ですが、これをもし訳せたとしても、逆に、
「乗り物で運んでくる」ってロシア語で何といいますか?
と突然、質問された場合、ちゃんとロシア語に変換でき、なおかつ、
①どういう変化をするのか、
②不完了体はどういう形になるのか
③後続する前置詞は何が来るのか、
などを知って、初めて、この単語を”知っている”という資格があります。
そうでなければ、例えば、あなたがロシア語話者と話していて、
「コーリャは昨日、うちにウォッカを持ってきた。」
という文を作れなくなります。
せっかくロシア語の単語をいっぱい勉強していて、読めるのに、
話せない原因はここにあります。
だから、ロシア語が話せるようになるためには、
とにかく、「日本語→ロシア語」という勉強に
もっと重きを置いていく必要があります。
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