現役ロシア語講師によるロシア語勉強法

~ロシア語ガチ勢のためのブログ~

ロシア語:単語は接頭辞で考えると覚えやすい。

久しぶりのロシア語に関する投稿となりました。

 

ロシア語の単語は、よく見るとある単語と他の単語がくっついたかのような単語であるものが多く見られます。

 

単語は何千・何万という種類があるので、個別に覚えていくのは大変だし非効率的です。

 

逆に、すでに覚えた他の単語をネットワークのようにリンクさせて、どんどん関連単語を追加していくと定着しやすいです。

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私は生徒さんに単語テストを毎回課していますが、その中で語尾が-ставитьで終わる動詞が出てきました。

 

基本動詞 ставить(不完了体)のコアとなる意味は、「置く、立てる」です。ここから、「(人を)ある地位に配置する」、とか「ある状況に立たせる」という意味も生まれてきます。

 

さて、このставитьに色々な接頭辞を付けてみましょう。

 

поставить

вставить

выставить

уставить

доставить

заставить

представить

 

どれも超頻出動詞(いずれも完了体)です。

最初から見ていきましょう。まず、поставитьは、不完了体ставитьのペアとなる完了体です。

 

вставитьは、「入れる、入る」を意味する接頭辞 в-を付けて、「挿入する」という意味になります。

 

逆に、выставитьは、「出る、出す」を意味する接頭辞 вы-を付けて、「出展する」「陳列する」という意味になります。コア的な意味を捉えると、「見えるように置く」という感じになります。

 

уставитьは、「落ち着く、定着する」を意味する接頭辞 у-を付けて、「設置する」という意味になります。

 

доставитьは、「到着地点まで」を意味する接頭辞 до-を付けて、「配達する」という意味になります。

 

заставитьは、人に強制的に何かをさせるという意味になります。

 

представитьは「~の前に」を意味する接頭辞перед-を付けて、「紹介する」「差し出す」「想像する」という意味になります。コア的に考えると、「前に置く」という感覚です。

 

以上に挙げた例を考えてみると、その背後にставитьの「置く」「~な状況に立たせる」というコアの意味が隠れていることが分かると思います。

 

この単語と単語がくっついてできる単語は動詞だけではなく、他の品詞でも多く見られます。

 

特に動詞の場合だと、付加されている接頭辞を関連付けて覚えると記憶に定着しやすいです。