”欧州最後の独裁者”として知られるベラルーシのルカシェンコ大統領は今月17日、注目されているロシア・ベラルーシの将来的な国家統合について言及し、「誰がそんな連合国家を必要としているか、くそたれが。」と感情的に発言しました。BBCロシア版が伝えています。
大統領は「貿易上の障壁が解消されない間はロシアとの統合に関するロードマップに署名することはできないだろう」と発言、毎年ロシアとの貿易で90億ドルの赤字が積み重なっているとし、ベラルーシ製品のロシア市場からの締め出しがその原因だ、と述べました。
そのうえで、「我々は毎年、不利益な条件をつかまされている。経済では次々と失っていくものばかりだ。ベラルーシは一つの経済主体として、対等の条件で取引するようロシアに求める」と怒りをあらわにしました。
ロシアとベラルーシは1999年、当時のエリツィン大統領とルカシェンコ大統領が両国の「段階的な国家統合」を実現するための条約を締結しました。
ですが、「強いロシア」の復活を掲げる保守的なプーチン政権がロシアで誕生すると、ベラルーシ側では次第に警戒心が強くなったとされます。
プーチン大統領は最長で2022年までロシアで権力の座に就くことができますが、ロシア・ベラルーシ国家連合が新たに創設されると、そのトップに新たに就任するのではないか、という予測もあります。