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中島です。
ロシアが好きな方であれば、ほとんどの場合アネクドートをご存知でしょう。
アネクドートは毎日量産されている。
アネクドートはソ連時代の専売特権だと考えている人も中にはいるかと思いますが、実は、ロシアの矛盾だらけの社会や政治、日常生活を皮肉るアネクドートは毎日大量に生まれ、インターネットに溢れ出ています。
本日はそんな面白いジョークを前回に引き続き、現代のアネクドート(NO.2)として紹介しようと思います。
(4)
世論調査が行われ、98%のロシア人が「今の給料に満足している。」と回答した。
(※調査は下院議事堂内で450人を対象に行われた)
ロシアでは海外に目が向いていたり教養がある人ほど、政治家への不信感は強いと思います。
教育水準の低下などで、教育環境の充実を図る政策が議論されていますが、実はその政策に取り組んでいる政治家たちが、自らの子らを英国や米国に避難させて教育させる、というアネクドートのような現実もあります。
(ロシア下院の議事堂:下院定数は450名: リア・ノーヴォスチより)
(5)
「ウォッカは18歳未満のお客様には販売できません。生産が追い付かなくなるためです。」
飲酒は18歳から許されますが、もちろん倫理的な観点からです。このジョークでは、いかにロシア人がウォッカ好きかを皮肉っています。
ロシアでは酒類の販売がアルコール度数や販売時間など、法律で厳しい規制がかけられています。また、近年の若い世代の人々も、飲酒をする人としない人が半々に分かれるなど、ロシア人=ウォッカ という偏見が壊れつつあります。
(6)
安倍首相がプーチン大統領との会談後にインタビューを受けた。
- 大統領との会談の成果はどうでしたか?
- 大成功です。北海道、本州の領土を守ることができました。
モスクワなど西側地域に住むロシア人たちは、北方領土に関する認識が薄いと言われています。
「ロシアは戦争に勝ち、日本は負けたのだから北方領土は我が国のものだ」という単純な考え方の人が多いです。
一般に、日本人は外交が下手というイメージがロシアにはあります。このことを皮肉ったジョークでしょう。
(画像はТВ Центрより)
(7)
インフルエンザの季節になると日本人は一斉にマスクし始める。この光景を見て笑うロシア人は多いが、日本人がマスクをするのは風邪をうつされるのが怖いからではなく、他人にうつさないための策であることを彼らは知らない。
インフルエンザや花粉の季節になると日本人は一斉にマスクをつけ始めますが、この光景は海外の人からは奇妙なものに見えます。
ロシア人の国民性として、「あかの他人よりもまず身内」という考えがあり、まったくの他人には冷たい人が多いです。一方で信頼を勝ち得ると、まるで親子のように世話焼きをする側面もあります。
最近はどちらかと言えば韓国のサブカルチャーに人気を持って行かれている感がありますが、ロシアには親日家も少なくなく、彼らが日本人に好意的な理由として、
●礼儀正しい、接客態度が良い
●愛想が良く、笑顔が多い
●あかの他人を思い遣る気持ちがある
などが挙げられます。
裏を返せば、これらの反対のことが一般的なロシア人に言えることで、
●礼儀がなっていない、接客態度が悪い
●愛想が悪い、笑顔が少ない
●あかの他人を思い遣る気持ちがない
となります。
私自身、例えばペテルブルグのピザ屋さんで大きい紙幣を出したときに、まだ若い女の店員さんから舌打ちされたこともあるし、他の場所でもあからさまに保身に走るロシア人も沢山見ました。
全員がそうではないでしょうが、特に他人に「そっけない」「態度が悪い」人は明らかに日本人より多いです。
ですが、日本文化を知らない普通のロシア人からしてみると、日本人の表面上の友好的な態度と本音の乖離が気持ち悪く思えるのも確かなようです。
世界の人から見て日本人はどのように見られているのか?
様々な答えがあるかと思いますが、(8)に関してついでに言えば、次のようなジョークがあります。
ー なぜ、ユダヤ人の鼻は大きいのか?
ー それは、空気がタダだからだ。
ー では、なぜ、日本人の鼻は小さいのか?
ー それは、空気がタダだからだ。
日本人を褒めているのか、小馬鹿にしているのか微妙なジョークですが、日本人は「自己主張をしない」「他者に譲る」と思われているようです。
以上です。ありがとうございました。
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