当記事を覗いていただき、ありがとうございます。
本日はロシア語の副詞について、役割別にグループ分けしながら解説していきたいと思います。
副詞とはどのような品詞か
副詞とは、形容詞や副詞、動詞を修飾する品詞のことをいいます。まずは、日本語で考えてみると、以下の青色の単語が副詞にあたります。
(例)
1.とても美しい (形容詞を修飾)
2.ほとんど完全に崩壊した (”完全に”という副詞を修飾)
3.ゆっくり話す (動詞を修飾)
このように、副詞は他の品詞を補助的に詳しく説明するというサポートの役目を果たしている品詞です。これはロシア語も同じです。
ロシア語の副詞は以下のように大きく2つに分類することができます。
では、図中の①②をそれぞれ個別に見ていきます。
①形容詞・副詞・動詞を修飾する副詞
ロシア語の形容詞や副詞、動詞を修飾するための副詞は、主に以下のように細分化できます
(1)程度(度合)を表す副詞
(2)数量を表す副詞
(3)状態を表す副詞
(4)頻度を表す副詞
(5)時間を表す副詞
(6)場所を表す副詞
(7)比喩を表す副詞
以下では、(1)~(7)の説明に入っていきます。
(1)程度(度合)を表す副詞
修飾する品詞の度合がどの程度であるかという、強弱のレベルを表す品詞です。そのため、自ずと強調を意味する副詞が多いです。日本語で言うと、「とても」「驚くほど」「さほど」「ほとんど」などがこれに該当します。
(例文)
(1)-1. очень красивый (形容詞を修飾: とても美しい)
(1)-2. удивитеьно маленькая страна (形容詞を修飾:驚くほど小さな国)
(1)-3. почти полностью разрушился (副詞"полносью"を修飾: ほとんど完全に崩壊した)
(1)-4. Там стоит довольно высокое дерево. (形容詞を修飾: そこには、それはそれは高い木が立っております。
(2)数量を表す副詞
動作の数や回数、量をより具体的に示すための副詞です。「大量に」「二度」「わずかに」などが該当します。
(例文)
(2)-1. Вы мало покупаете. (お客さんはあんまり買ってくれませんな。)
(2)-2. Мы вдвоём ездили на охоту. (私たちは二人で狩りに行ってきた。)
(2)-3. С Павлом мы уже встречались трижды. (私はパーヴェルと既に三度も顔を合わせた。)
(3)状態を表す副詞
動詞は動作を表す品詞ですが、その動作がどのような状態で行われているかということをサポート的に説明する働きを持つ副詞がこれに該当します。この種の副詞は際限なく存在します。
(例文)
(3)-1. медленно говорить (ゆっくり話す)
(3)-2. Мы весело провели отпуск. (私たちは休暇を楽しく過ごした。)
(3)-3. Пусть солнце светит ясно. (太陽よ、さん然と輝け。)
(3)-4. Читай вслух эти цифры. (これらの数字を声に出して読み上げなさい。)
(3)-5.Он вернулся вплавь на берег. (彼は岸に泳いで戻った。)
(4)頻度を表す副詞
動作の頻度を表すための副詞です。日本語で言うと「いつも」「たいてい」「常に」「滅多に」などがこれに該当します。
(例文)
(4)-1. Марина часто входит в мою комату. (マリーナはよく私の部屋に入ってくる。)
(4)-2. Я никогда не сомневалась в своём таланте. (私は一度たりとも自分の才能を疑ったことはない。)
(4)-3. Японцы редко выражают эмоции. (日本人は滅多に感情を表に出さない。)
(5)時を表す副詞
動作が行われる期間や時間(帯)を表す副詞です。「明日」「冬に」「長い間」「今」などがこれに該当します。
(例文)
(5)-1. Весной расцветут тюльпаны. (春になれば、チューリップは咲き誇るだろう。)
(5)-2. Давно не виделись. (お久しぶりですね!)
(5)-3. Мужчины вовремя пришли на помощь. (男たちはベストタイミングで救助に現れた。)
本日はここまでとさせていただきます。残りの(6)(7)、および述語副詞に関しては、次回に書こうと思います。ありがとうございました!