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本日はロシアに関するクイズを出題したいと思います。文化・芸術・政治・地理・歴史・旧ソ連国など、出題カテゴリーは多岐にわたります。
独断ですが、難易度は5段階で示したいと思います。解答および解説は、各問の写真の下に記載します。
(問題編 1.) <文芸・美術・音楽・映画>
レーピンの有名な下の絵画は、ロシアの史実のどのエピソードを描写しているか?(★★★☆☆)
(A). 息子を政敵に殺害され、怒りと絶望に震えるイワン1世
(B). 息子をテロリストに襲撃され、絶望に陥るニコライ2世
(C). 息子に自ら致命傷を負わせてしまい、後悔に苛まれるイワン4世
(D). 重度の認知症にかかり、殺害された息子を食してしまうアレクサンドル2世
(イリヤ・レーピン作の絵: Русская Семеркаより)
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(解答・解説編)
(C). が正解。
問題中の絵は、イワン4世(雷帝)が息子を杖で殴打し、致命傷を与えた歴史的エピソードを題材にした名画『イワン雷帝とその息子イワン』です。16世紀の出来事ですが、作品自体は画仙イリヤ・レーピンによって1880年代に描かれたものです。
イワン4世は自らツァーリ(皇帝)として戴冠式を行い、抜本的な軍制改革や行政改革等を断行しました。
一方で猜疑心が強く気性の激しい性格で、精神的な支柱であった最愛の妻アナスタシアを亡くしてからは、粛清と虐殺を繰り返す恐怖政治を敷きました。
ある時、息子イワンの妻が妊娠中に着用すべき正教徒の服を着ていなかったため、ツァーリは激怒し、杖で殴りかかってしまいます。それを止めに入った息子にも激憤し、我を取り戻したときには息子は既に血みどろに倒れていました。
ツァーリの後年は最愛の妻を亡くした虚無感と側近への猜疑心、息子を殺害してしまった罪悪感に苛まされ続けた日々となりました。
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(問題編 2.) <政治・経済・外交>
プーチン大統領の政治家になる前の職業は何だったか?(★★★☆☆)
(A). マフィアの組織員
(B). KGBのエージェント
(C). 柔道の指導員
(D). 裁判官
(ysia.ruより)
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(解答・解説編)
(B). が正解。
プーチンは学生時代にスパイ活動に強い憧れを抱いたそうです。実際にKGB職員に接触し、どうすればKGB(国家保安委員会)に入ることができるかアドバイスを請うたというエピソードがあります。
大学生の時にKGBからスカウトを受け、エージェントとしての道が開けます。入団後は東ドイツの諜報活動にも従事しました。ちなみに、『独裁者プーチン』という本によると、そこでの仕事ぶりはあまりパッとしなかったそうです。
政界入りを果たすため、1990年にKGBを辞退しています。大統領になる2000年までの出世街道では実に巧妙な手口を用いています。
エリツィン大統領の大規模汚職を告発しようとした当時の総検事長を解任に追い込んだり、反エリツィン派の首相を失脚させたりして、同氏の信頼を獲得し、大統領の座に昇り詰めました。
(1999年。エリツィン大統領とプーチン首相: ロシア連邦大統領府のHPより)
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(問題編 3.) <地理・歴史>
以下の選択肢のうち、地下鉄が通っている都市はどれか?(★★★★☆)
(A). ペルミ
(B). チェリャビンスク
(C). クラスノヤルスク
(D). カザニ
(モスクワの地下鉄「ドストエフスキー駅」: moscowalk.ruより)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
(解答・解説編)
(D). が正解。
カザニはタタールスタン共和国の首都で、国内有数の100万人都市です。タタール民族が過半数を占め、市内には正教会とイスラム教寺院のモスクが共存しています。
カザニの地下鉄は1路線で11個の駅があります。
(地下鉄路線図: Wikipediaより)
下の写真はクリムリョフスカヤ駅の構内です。両壁には中世のハン国の文化をモチーフにした色鮮やかな美しいフレスコ画が刻まれています。
(Wikipediaより)
他選択肢のチェリャビンスクでは地下鉄を建設中、クラスノヤルスクおよびペルミに関しては、建設の計画自体はあるものの、事実上膠着している状態です。
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本日は以上です。どうもありがとうございましたm(__)m
(※当記事の情報は全て2018年11月時点のものです。情勢変化にご注意ください)