現役ロシア語講師によるロシア語勉強法

~ロシア語ガチ勢のためのブログ~

外国語の習得方法について (発話編)

当記事を覗いていただき、ありがとうございます。

中島です。

 

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本日は語学能力の4要素(読解・聴取・作文・発話)の最終段階である、発話の具体的な勉強法について説明したいと思います。

 

当然のことですが、ある日本語のテキストがあったとき、それを紙面上で外国語に翻訳するより、口頭で訳す方が明らかに難しいです。それは、辞書を用いたりして翻訳する時間が十分に与えられる「作文」とは異なり、「発話(会話)」は頭の中で思考している内容をほぼ一瞬で外国語で口にしなければならないからです。

 

だからといって、何も特殊な修行をする必要はありません。前回記事の「作文編」で説明した内容と似たような訓練をすればよいだけです。「作文編」の勉強方法を「発話編」に適用させて書くと、

 

音読しながら例文暗記(インプット)

★自分の意見の口述(アウトプット) 

となります。

 

音読することの習慣づけが重要

あなたがある外国語の単語を新しく覚え、スペルを書くことができたとしても、直ちにその単語を口でも自由に操れるようになったとまでは言うことはできません。口頭で発音する、という普段の訓練が伴わなければ、実践(ネイティブスピーカーとの会話や通訳作業など)のとき、たいていの場合は新しく覚えた単語を発音することはできません。

 

なぜなら、頭の中でイメージしている内容を外国語で「書き出す」という作業(要するに作文)と、外国語で「口述する」という作業は全くの別物だからです。実践で成功するためには、普段からそれと同じ条件を再現しながらトレーニングすることが必須です。

 

「作文能力」の為の勉強法の一つとして例文暗記を前回の記事で紹介しましたが、ノートに例文を書いて練習するのと同時に、是非音読しながら覚える努力をしてみて下さい。前回の説明の通り、暗記はすぐ忘れても結構です。頻繁に忘れてしまっても気落ちせず、何度も音読してその都度に再度覚え直してください。目安として、単語や例文をどもらずに饒舌に口頭で話せるようになるまでの発音練習がミソです。この練習をした単語や例文から順番に、実践の会話で徐々に操れるようになっていきます。

 

外国語がスラスラと出てくるようになるための一歩は、普段の練習時の「外国語を実際に発音しまくる」に極まります。「聴くだけで話せるようになる!!」と煽る一部の教材の謳い文句には騙されないでください!

 

アウトプットの訓練も大事

単語や例文を頭に入れただけでは、半分の力しか養成されません。勿論、例文を音読する習慣によって口や舌は外国語の発話に抵抗がなくなっていくでしょうしかしながら、頭に思い描いた内容を外国語で発言し、相手に理解させるためには、もう半分の実力(アウトプット)を養っていく必要があります。以下の2点を是非、練習してみて下さい。

 

①外国語で独り言をつぶやく。

②ネイティブと会話する。

 

①の練習は簡単に始められます。日常生活の中で、目の前で起こっている出来事などを知っている単語を使って発言してみて下さい。「今、車が通り過ぎた。」「虫が恐い。」など、簡単な短文でも結構です。慣れてきたら、CMで放送されている日本語などを声に出して通訳してみても良いでしょう。

 

また、外国人との交流ができるサイトを見つけ、スカイプで話してみるのも手です。但し、無料でネイティブスピーカーと交流を図るときには、幾分か注意が必要です。あなたは相手にお金を支払うわけではないので、その人にはあなたとコミュニケーションを取り続けたいと思うような動機が必要となります。

 

基本的に、相手はあなたと純粋に友達になりたいから接しているので、交流していて面白くなければ去ってしまうでしょう。また、あなたが「教えて、教えて」のようなガツガツした状態では、相手も辟易してしまいます。特に英語の場合、世界中の人々が話せるようになりたいと思っているので、ネイティブの中は外国人のこうした態度に嫌気がさしている人も多いです。

 

外国語を学ぶと同時に、コミュニケーションする相手との共通の趣味を見出したり、ある程度相手に話を合わせたりするなど、相手を教材としてではなく一人の友達として重んじることが大切です。

 

いかがでしたでしょうか。本日は会話(発話)能力向上の為の勉強法について解説しました。次回は、番外編として「単語力の増強」について書きたいと思います。ありがとうございました!

 

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